テープアウト前にBSA/SBSAコンプライアンスを容易に達成

Arm SystemReadyプレシリコンは、SystemReadyへ向けて明確に定義された低リスクの道筋に沿って、シリコンベンダーがテープアウト前にBSA/SBSA準拠を達成できるよう支援するプログラムです。シリコンベンダーがBSAに準拠するためのツール(プレシリコンBSA/SBSAコンプライアンステストなど)、そして何よりも、具体的なステップを示したフレームワークを提供しています。

シリコンベンダーは、システム・オン・チップ(SoC)をSystemReadyに準拠させるために、開発におけるすべてのプレシリコン段階でBSAへの準拠を念頭に置く必要があります。そして、BSAはハードウェア(シリコン)で達成しなければならないシステムアーキテクチャとコンプライアンスを定義したものです。

チップの生産は高コストであるため、プレシリコンコンプライアンスはテープアウト前にSoC設計をテストし、コストとリスクを低減することを可能にします。

特長とメリット

コンプライアンスを支援

テープアウト前にBSAコンプライアンスを提供。

リスクを低減

コストのかかるシリコンの再試作やソフトウェアの回避策を防止。

成功を確約

Arm SystemReadyへの明確に定義された低リスクな道筋を実現。

プロセス

Arm SystemReadyプレシリコンの達成は、下図に示すように、多段階のプロセスとなっています。最終的に、ベンダーはプレシリコンシミュレーションまたはエミュレーション環境でArchitecture Compliance Suite(ACS)テストを実行する必要があります。ACSはオープンソースで、Armによって開発されたものです。

シリコン設計者はACSをUEFI上で実行するか、直接ベアメタル上で実行するかを選択することができます。


  • UEFI上で実行する主なメリット:シリコン設計者は、既存のファームウェア開発作業を活用して、より迅速に移植し、統合の手間を軽減できます。
  • ベアメタル上で実行する主なメリット:設計サイクルの早期にテストを実行できるため、シミュレーションとエミュレーションのサイクルを短縮し、より迅速に根本原因を分析できます。

PCIeエクセサイザは、完全なBSAのカバレッジを達成するために不可欠です。エクセサイザはカスタムの刺激を生成し、プレシリコンテストをオンシリコンテスト以上のものにします。エクセサイザは、制御性と観測性を高めるため、特にPCIeについては、より深い統合の問題を特定するために役立ちます。

Arm SystemReadyプレシリコン達成のプロセスについて、詳しくはSystemReadyプレシリコンリファレンスガイドを参照してください。


Arm SystemReady図 

主要パートナー

BSA仕様とSBSAなどの補足仕様に基づくArm SystemReadyプレシリコンコンプライアンステストは、シリコンパートナー向けに提供されています。Armは関連ツールの開発において電子設計自動化(EDA)パートナーと緊密に連携しています。

ArmはEDAパートナーと協力して、シリコン設計者にプレシリコンBSAコンプライアンステストの完全なソリューションを提供しています。EDAは、プレシリコンBSA/SBSAコンプライアンステストの重要な要素であるPCIeエクセサイザを開発し、商用化しています。PCIeエクセサイザは、ACSテスト、エクセサイザ、ベアメタルドライバーをプレシリコンシミュレーションまたはエミュレーション環境に統合し、すぐに利用できるようにしています。

また、EDAは、BSA/SBSAコンプライアンステストをそのプレシリコンエミュレーションおよび検証環境に統合し、シリコンパートナーがすぐに利用できる完全なソリューションも提供しています。SystemReadyプレシリコン向けのEDAソリューションの詳細情報は、以下のロゴをクリックしてください。

EDAパートナー:

SYNOPSYSのロゴ  Cadenceのロゴ

Arm Morello Program

Arm Morello

Morello評価ボードが製造される前、設計にはプレシリコンコンプライアンステストが実施されていました。

プレシリコンコンプライアンステストを実施することで、シリコンにコンプライアンスの問題がなく、さまざまなOSを最小限の労力で起動できるよう確約していました。

この新しいアプローチは、高額なシリコン製造のリスクを回避し、ハードウェアがソフトウェアをうまく実行できるように設計されているという自信を与えることで、大きなメリットをもたらします。 

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