WaterScope
世界では毎日2,000人以上が水を媒介とする下痢性感染症で死亡しており、10人に1人が清潔な水にアクセスできていません。世界の辺鄙な資源の少ない地域にとって、現在の水質検査機器はかさばり、高価で使いにくいものであり、またこれらの装置は結果が出るまでに少なくとも1日を要します。
WaterScopeは、英国ケンブリッジ大学の学者たちが、発展途上国の水質検査に有効な方法のコストを調査するCentre for Global Equality Development i-Teamsプログラムに参加したことをきっかけとして、2015年に設立されました。
以来、成長を遂げてきたこのチームは、安価な水質検査顕微鏡を開発しました。この装置は細菌の存在を6時間未満で特定することができ、これは現在利用可能な検査の4倍の速度です。このテクノロジーは、わずか2~3分のトレーニングで、実験室から離れた場所でも簡単に使用することができます。
特別設計のカートリッジにより、誰でも実験室と同等の基準に沿って細菌を採取でき、水質検査を世界中に普及させることができます。 Armテクノロジーをベースとした細菌画像処理システムは、水中のあらゆる細菌の画像をキャプチャし、プロセスをさらに簡素化します。その後、機械学習を利用して細菌を特定・カウントし、結果を報告します。
WaterScopeは、Oxfamやその他のパートナーと連携し、タンザニアとインドのコミュニティに対して、WaterScopeの装置を使用した飲料水の水質測定と改善の指導を行っており、汚染の影響を軽減する支援をしています。
注目のテクノロジー
WaterScopeは画像処理システムにRaspberry Piを使用しており、その自動データ収集ソフトウェアは、世界中の水源をほぼリアルタイムでマッピングすることができます。
ベンダー
WaterScope
パートナー
Raspberry Pi
Armテクノロジー
Arm Cortex-A53