ミックスドシグナル・デバイスの制御と性能
Cortex-Mプロセッサーシリーズは、開発者が広範なデバイス向けにコスト重視で消費電力に制限のあるソリューションを作成できるように設計されています。Cortex-M4は、デジタル信号制御の市場向けに開発された高性能な組み込みプロセッサーです。この市場では、制御機能と信号処理機能の効率的で使いやすい組み合わせが求められます。
特長とメリット
消費電力を減らしてバッテリ寿命を延ばしつつ、ビルトイン浮動小数点ユニット(FPU)で単精度の浮動小数点演算を10倍高速化します。Arm CMSIS-NN機械学習ライブラリと組み合わせることで、Cortex-M4はバッテリ駆動の組み込みデバイスやIoTデバイスに高度なインテリジェンスをもたらします。
同一プロセッサー内で制御機能と信号処理機能を組み合わせて、チップシステムのコストを削減します。 統合DSP (デジタル信号処理)、SIMD、MAC命令によってシステム設計、ソフトウェア開発、デバッグの全工程が簡素化されます。 C言語でプログラム可能で、DSPのリッチなライブラリでサポートされており、信号処理を簡素化して開発の労力を軽減し、DSPをマスマーケットに提供できます。
最も広く採用されているCortex-Mプロセッサーを使い、リスクを減らして一度で成功を収めましょう。ソフトウェア、ツール、コーデック、その他のDSPコードの広範なエコシステムにより、既存のソフトウェアを元に高度な組み込み製品を容易に作成できます。必要な労力が減り、市場投入までの時間も短縮されます。
製品仕様
Cortex-M4 プロセッサーは、制御と信号処理機能の効率的で使いやすい組み合わせを必要とするデジタル信号制御市場に対応するために開発されました。高効率の信号処理機能と、Cortex-M プロセッサー ファミリの低電力、低コスト、使いやすさの利点の組み合わせは、多くの市場を満足させます。これらの業界には、モーター制御、自動車、電源管理、組み込みオーディオ、および産業オートメーション市場が含まれます。
主要なドキュメント
Cortex-M4 テクニカル リファレンス マニュアル |
Cortex-M4 プロセッサーのデータシート |
Cortex-M プロセッサーの仕様を比較します。
比較PDFをダウンロード |
イノベーションとアイデアが現実になる場所
産業用制御
産業用アプリケーションではコントローラーが広く使用されています。Cortex-M4は、低レイテンシーの割り込み処理、内蔵のスリープモード、デバッグとトレース機能などの必要不可欠なマイクロコントローラー機能を備えており、産業用制御に最適なプロセッサーです。
IoTセンサー
ヘルスケアからモバイル、オートモーティブ、人工知能(AI)にいたるまで、モノのインターネット(IoT)はさまざまな業界でアプリケーションを構築する方法を変革しています。IoTのモニターやセンサーでは、低電力と高性能が両立する非常に低コストのプロセッサーが使用されます。
人工知能(AI)と機械学習(ML)
人工知能(AI)と機械学習(ML)は、これまでにないほど多くのアプリケーションを拡張および特徴付けていて、人々がデバイスやマシンとどのようにやりとりするかを至る所で変えています。Arm CPUプロセッサーIPは、今日そして将来のあらゆる種類のMLワークロードを実行するのに十分なスケーラビリティと柔軟性を備えています。
オーディオ
音声対話やサウンドエフェクトは、さまざまなアプリケーションに搭載されています。Cortex-M4のDSP拡張機能は、MP3、AAC、WMAのエンコードとデコードに最適です。さらに、このプロセッサーではユーザーインターフェイスを制御しながらフィルタリングとイコライゼーションを実装できます。
この教科書は、 IoTアプリケーションを対象とする最新の低電力 SoC でよく使用される一般的な CPU アーキテクチャである Arm Cortex-M プロセッサ コアを中心に構築された組み込みシステムについて学習者に理解してもらうことを目的としています。読者は、ハイレベルなハードウェアとソフトウェアの観点から組み込みシステムの基本原理を紹介され、その後、マイクロコントローラー アーキテクチャと SoC ベースの設計の基礎を学びます。
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Arm Virtual Hardware
Arm 仮想ハードウェアは、アプリケーション開発者や SoC 設計者がハードウェアなしでソフトウェアを構築およびテストできるように、Armベースのプロセッサー、システム、およびサードパーティ ハードウェアのモデルを提供し、 IoTおよび ML 開発を加速します。
ソフトウェア・テスト・ライブラリ
Armのソフトウェア・テスト・ライブラリは、ISO 26262およびIEC 61509システムの機能安全要件に対処するための広範な診断機能を提供します。
Corstone
セキュアなシステム・オン・チップの設計は、困難で時間がかかるものです。設計者が製品を迅速に市場投入できるように、Armでは、システムの構築に必要なIPブロックを提供しています。Corstoneは、性能と電力のトレードオフのバランスを取りながら、システムを安全にし、複雑な電力制御インフラを扱えるようにする、システムを構築するためのソリューションです。
成功の基盤
Armベースのチップ、デバイスアーキテクチャ、テクノロジーは、スマートフォンから農業用センサーや医療機器、サーバーまで、現代の生活に欠かせないすべてのデバイスに最適なパフォーマンスを提供します。
Armv7-Mアーキテクチャ
Armv7-Mアーキテクチャによってシンプルなパイプライン設計が可能になり、広範な市場とアプリケーションに対応するシステム性能レベルを実現できます。このアーキテクチャは、低サイクルカウントでの実行、最小の割り込みレイテンシー、キャッシュレス動作を提供し、高度な組み込みシステム向けに設計されています。
Safety Readyプログラム
機能安全は、高レベルの信頼性を必要とするシステムの設計において重要な要素です。ArmのSafety Readyプログラムは、さまざまな厳格なレベルの機能安全体系的フローと開発を経験してきた、Armポートフォリオ全体にわたる製品のコレクションです。
Cortex-MプロセッサーのDSP
DSP命令とオプションの浮動小数点ユニットは、Cortex-Mプログラマーモデルの使いやすさを保ちつつ、数値アルゴリズムの性能を向上させ、Cortex-M4、Cortex-M7、Cortex-M33、およびCortex-M35Pプロセッサーでの信号処理演算を可能にします。
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