次世代自動車の安全性を強化

現代の自動車は、アセットの多い、接続されたECUのネットワークを搭載しています。これらのECUは、大規模で複雑な攻撃対象領域に晒されていますが、ソフトウェア定義型自動車が現実のものとなるにつれて、その規模は拡大する一方となっています。Armは、非常に堅牢なシステムアーキテクチャを実現するとともに、エコシステムと連携して標準規格やオープンソースソフトウェアの提供、製品セキュリティ規格の遵守を確約することに、引き続き注力しています。これらを組み合わせることで、自動車産業はアセットの完全性と機密性を確約しながら、信頼を確立することが可能になります。これらはすべて、ソフトウェア定義型自動車を成功させるために不可欠な要素です。

 
Tom Conway
オートモーティブ製品管理担当シニアディレクタ―、Tom Conway


「ソフトウェア定義型自動車が現実のものとなるにつれ、セキュリティバイデザインを最優先事項とすることが引き続き不可欠となっています。Armは30年にわたり、セキュリティ機能を製品に組み込んでおり、製品やIPが高まる脅威に対して堅牢であるよう確約するために、アーキテクチャ機能やリサーチプロジェクトに投資し続けています。SOAFEEやAVCCなどの共同プロジェクトを通じて、よりセキュアな未来に向け協力している素晴らしいエコシステムの中心にいることを誇りに思います」


オートモーティブセキュリティに対するArmのコミットメント

Armは、セキュリティに関する継続的な研究と業界コラボレーションの最前線で、自動車向けセキュリティの開発を民主化しています。Armは、世界のデータを安全に維持することが、今後10年のコンピューティングにおいて、最も大きな技術的課題の1つであり続けると確信しています。この課題に取り組み、拡大していくには、エコシステム全体にわたるコラボレーションが不可欠です。

オートモーティブECUのセキュリティ考察

IVI

IVIとデジタルコックピットの進化により、複数のディスプレイが組み合わされるようになり、安全なディスプレイと安全でないディスプレイの境界線が曖昧になっています。統合されたコックピットはマルチチップにより実現される体験となりつつあり、セキュリティ強度は最弱リンク程度にすぎません。

デジタルコックピットは複数のベンダー(クラウド接続、パーソナルデバイスへの接続、USBプラグイン、アプリのダウンロード機能)にわたる最大の攻撃対象領域を有するため、個人データと機能有効化の両方の盗難から保護する必要があります。

ADASとAD

ADASへの依存によって、保護が必要な資産とデータの価値は上昇する一方であるため、より多くのセキュリティ要件が必要となります。

ハッカーが常に利用できる物理的アクセスのほか、脆弱な資産(センサー入力データ、アクチュエーター制御データ、地図データ、認証キーを含む)と巨大な攻撃対象領域、膨大な数のソフトウェアが組み合わさることで、その複雑さは増す一方です。

自動車の安全性と、貴重なMLモデルをあわせて保護する必要があります。

MCUゾーンとテレマティクス

MCUゾーンとテレマティクスの領域は、これまでセキュリティの主要な考慮点ではありませんでしたが、高まり続けているコネクティビティは、これらのチップがすべてアクセス可能になることを意味しています。

また、これらのチップは、より大規模なシステムに統合されるようになっており、これは脅威モデルの変化を示唆しています。このため、ベストプラクティスのセキュリティを実現する必要があり、拡大するソフトウェア攻撃から保護することは、実用最小限の製品として不可欠です。

自動車向け人工知能(AI)テクノロジー

セキュリティと信頼性なくして、AIを拡張し、業界の期待に応えることはできません。Armのセキュリティテクノロジーが次世代のAIユースケースをどのように可能にしているかをご確認ください。

製品セキュリティ

セキュリティのために構築されたArmのオートモーティブソリューション

Armでは、組み込みセキュリティに対するコミットメントの一環として、最新の製品セキュリティのトレンドや要件を積極的に評価し、必要に応じて開発および開発後の実践にそれらを取り入れています。セキュリティを組み込んだ自動運転、SDV、ユニークな車内エクスペリエンスを実現するために、トップクラスのプロセッサーIP、ツール、ソフトウェアソリューションを提供することを目標としています。

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