セーフティクリティカルシステム向け最高性能Arm Cortex-A CPU
Arm Cortex-A720AE は、次世代のソフトウェア デファインド ビークル (SDV) の複雑で要求の厳しい安全ニーズを満たすように設計された最高パフォーマンスの Cortex-A プロセッサであり、新しい先進運転支援システム (ADAS) 機能と新しいイン車両ユーザー向けの車両インフォテイメント体験。高度にコンフィギュラブルなCortex-A720AEは、ISO 26262 ASIL BおよびASIL D規格の両方に対応した安全機能を提供する、初の高性能Armv9-A AE CPUです。Arm Cortex-A520AEおよびArm DSU-120AEとともに、自動車におけるあらゆるアプリケーションクラスのプロセッサーニーズを満たす拡張性を備えています。
特長とメリット
Cortex-A720AEは、Cortex-A78AEの1.2倍の性能向上をもたらし、マイクロアーキテクチャの改善により、さらに高い電力効率で性能が向上します。新しいDSU-120AEと統合することで、この性能はこれまで以上の拡張性を備え、1つのクラスタで最大14個のCPUに対応します。
Cortex-A720AEは、スプリット、ハイブリッド、ロックの各動作モード、メモリーおよびインターフェイス保護メカニズム、ソフトウェア・テスト・ライブラリ(STL)、過渡障害保護(TFP)などに関するコンフィギュラブルなオプションにより、品質管理(QM)やISO 26262 ASIL BおよびASIL Dのユースケースにおける使用向けに最適化することができます。
Armv9.2AアーキテクチャをベースとしたCortex-A720AEは、1つのDSU-120AEクラスタ内で高効率なCortex-A520AE CPUと組み合わせることができます。新しいアーキテクチャの機能は、AI性能の向上と、オートモーティブアプリケーションに不可欠なセキュリティおよびサービス品質の改善を実現します。
製品仕様
高効率のArmv9.2-A CPUであるCortex-A720AEは、制約のある電力エンベロープで、業界をリードする持続性能と最高クラスの機能安全を提供します。このAArch64ビット専用CPUにはDSU-120AEが付属し、ヘテロジニアスなCPUクラスタでArm Cortex-A520AEと組み合わせることができ、面積効率および電力効率の向上が可能です。
主要なドキュメント
- Cortex-Aプロセッサーの製品仕様の比較:比較のPDFをダウンロードする
イノベーションとアイデアが実現する場所
先進運転支援システム(ADAS)
不具合や故障は命にかかわる場合があるため、車載システムにはより高いレベルの機能安全が求められます。Cortex-A720AEは、先進運転支援システム(ADAS)と自動運転に要求される最高の自動車安全度水準(ASIL)規格を満たす、柔軟性と拡張性を備えたヘテロジニアス・コンピューティング・ソリューションを提供します。
車載用インフォテインメント
Cortex-A720AEは、IVIテクノロジーの機能をさらに強化します。Arm Cortex-A520AEは、強化された安全機能と、ヘテロジニアス構成への対応能力を組み合わせ、次世代のコックピットドメインコントローラの基盤となります。
人工知能(AI)
人工知能(AI)のワークロードとユースケースはかつてないほど拡大し、より多くのアプリケーションを定義するようになっています。これは、次世代のソフトウェア定義型自動車において特に顕著であり、人とクルマの関わり方を再定義しています。Cortex-A720AEは、新しい自動車のアプリケーション向けにAI機能を強化する新しいアーキテクチャの機能を提供します。
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Cortex-A720AEがどのようにして高性能コンピューティング、電力効率、高度な安全機能を複雑なオートモーティブソリューションや産業用ソリューションにもたらすのかをご紹介します。
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Cortex-A520AE
セーフティクリティカルなアプリケーション向けの高効率Armv9.2 Cortex-A520AE CPUは、最小のシリコンフットプリントでの電力効率を実現し、ISO 26262 ASIL BおよびASIL Dアプリケーションの強化されたサポートを提供します。
Neoverse CMN S3AE
Arm Neoverse CMN S3AE は、IVI および ADAS から自律型までの高性能ソリューションを構築するための高帯域幅のコンフィギュラブルインターコネクトです。
CoreLink GIC-720AE
安全に対応した汎用割り込みコントローラであるArm CoreLink GIC-720AEは、ASIL Dまでの機能安全が要求されるシステムで、アプリケーションとリアルタイムプロセッサーの両方をサポートできるほか、ミックスドクリティカリティのワークロードもサポートしています。
成功の基盤
Armアーキテクチャ
Armアーキテクチャは、特定の命令が実行された際のハードウェアの動作を指示する一連の規則を規定します。これは、ハードウェアとソフトウェアのやり取りを定義する契約書のような役割を果たします。これが、Armのエコシステムを支える移植性と互換性のアプローチの基盤となっています。
Arm DynamIQ
Arm DynamIQテクノロジーは、モバイルからインフラストラクチャに至るまで、消費電力と性能の面で多くのメリットを持つbig.LITTLE CPUを完全に統合された1つのクラスタに組み合わせることで、マルチコア・コンピューティングを再定義しました。
Safety Ready
機能安全は、高い信頼性が要求されるシステムの設計において非常に重要な要素です。ArmのSafety Readyプログラムは、機能安全に関する体系的なフローと開発をさまざまなレベルで厳格に実施した、Armポートフォリオ全体の製品を集めたものです。
Cortex-A720AEの関連情報
ブログ
- 車載コンピューティングの未来に向けた、Arm史上最も広範なAutomotive Enhanced IPポートフォリオ
- Armとパートナーが提供する仮想プラットフォームにより、自動車開発の加速と変革をサポート
- エコシステムとの協業により、初日から最先端の自動車アプリケーションを開発するためのフルスタック・ソフトウェア・ソリューションを提供
- ソフトウェア定義型自動車向けの機能安全コンピューティング
- オートモーティブ製品セキュリティにおける最新・最高の対応:ISO/SAE 21434に向けたArmの道のり
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