Rプロファイル・アーキテクチャ
Armリアルタイム・プロファイル(Rプロファイル)・アーキテクチャは、タイミングセンシティブかつ安全性を重視する環境に向けた、高性能プロセッサーを提供します。
Rプロファイル・アーキテクチャのバージョンには、Armv8-R、Armv7-Rが含まれます。
Armv8-R
Armv8-Rアーキテクチャは、リアルタイムプロファイルを対象にした最新世代のArmアーキテクチャです。メモリー保護ユニット(MPU)に基づき、保護メモリー・システム・アーキテクチャ(PMSA)を維持しつつ、最高のセキュリティレベルで仮想化を実行します。
エンジニアに向けのArmv8-Rの主な特長
Armv8-Rアーキテクチャは、安全性を重視した環境向けの高性能プロセッサを設計・実装するための機能を備えています。以下のような特長があります
- 重複メモリー領域なし。
- Armv8-Aモデルと互換性を持つ新しい例外モデル。
- ゲストOSをサポートする仮想化。
- オプションで、倍精度浮動小数点と高度SIMDをサポート。
Armv8-R AArch64は、最新のRプロファイル・アーキテクチャであり、64ビットの実行能力と最高48ビットの物理アドレス指定機能を従来のArmリアルタイム・プロセッサー・アーキテクチャへ追加しています。また、Armv8-R AArch64は、オプションでArm Neonテクノロジーを搭載します。これは、高度な単一命令/多重データ(SIMD)アーキテクチャ拡張機能であり、機械学習(ML)のワークロードを大きく加速させます。セキュリティを改善するため、Armv8-R AArch64は3つの例外レベル(EL)をサポートし、TrustZoneベースのシステムとの互換性を保っています。
Armv7-R
Armv7-Rアーキテクチャは、複数のモードを持つ従来のArmアーキテクチャを実装しており、メモリー保護ユニット(MPU)に基づいて、保護メモリー・システム・アーキテクチャ(PMSA)をサポートします。また、Armv7-RアーキテクチャはArm(32)とThumb(T32)の命令セットをサポートしています。
アーキテクチャ拡張機能
このアーキテクチャは、数種類の拡張機能をサポートしています。それらの機能は以下のとおりです。
- マルチプロセッシング拡張機能。これは、マルチプロセッシング機能を強化する特長を備える、オプションの拡張機能セットです。
- 汎用タイマー拡張機能。システムタイマとそれに対する低レイテンシのレジスタインターフェイスを提供するオプションの拡張機能です。
- パフォーマンスモニター拡張機能。この拡張機能は推奨されるパフォーマンスモニターの実装を定義し、パフォーマンスモニター用のレジスタ空間を確保します。
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